旅の途中

2014年04月の全記事一覧



≪2014 年03月の全記事一覧へ     2014年05月の全記事一覧へ≫


使い残したフィルム 


LEICA M9-P / SUMMILUX-M 50mm ASPH / M7 が偲ばれる.....

気になるマーク 


LEICA M9-P / SUMMILUX-M 50mm ASPH / 紋別港にて

早春の風景 #6 


LEICA M-E / SUMMARIT-M 75mm / 石狩より積丹山塊を望む

早春の風景 #5 


LEICA M-E / SUMMARIT-M 75mm / 石狩マクンベツ湿原

早春の風景 #4 


LEICA M9-P / SUMMILUX-M 35mm 球面 / 石狩マクンベツ湿原

早春の風景 #3 


LEICA M9-P / SUMMILUX-M 35mm 球面 / 石狩マクンベツ湿原

早春の風景 #2 


LEICA M9-P / SUMMILUX-M 35mm 球面 / 石狩浜
このように少しぼんやりとした描写は、昨今のデジタル業界が指向している高画素・高解像度路線の対極に位置するものですが、自分は何でも見え過ぎないほうがいいんじゃないかな~と感じるのであります。写真に限らず、人の心の底とか、未来のこととかも。この写真、モニターからちょっと離れてご覧いただければ幸いです。眼を皿のようにして、というのはどうかご勘弁を.....

早春の風景 #1 


LEICA M9-P / SUMMILUX-M 35mm 球面 / 石狩浜

白 影 


CANON EOS 1V / EF24-70mmF2.8L / RVP100 / 千歳川

雲を貫く 


CANON EOS 1V / EF24-70mmF2.8L / 露光時間95分 / 樽前山頂にて





午前1時、札幌の自宅を出て樽前山へと急ぎました。未明の山を登り、漆黒の闇の中、外輪山の稜線上を行きつ戻りつしながら慎重に撮影ポイントを決めて三脚を固定。コンパスで方角を探りつつ日の出の位置を寸分も違わぬよう見定めます。そこから太陽が上昇していく軌道を夜空に描き、その軌道がフレームの中央を斜上するようにカメラの向きを定めます。カメラの向きが決まったら次はフレーミングをどうするか。どれくらいの大きさで空を描くか。快晴の空ならば構図を切り詰めて光跡を大きく捉えたい。もし雲の湧き出る可能性があるならば雲を遣り過ごす空間のゆとりが欲しい。風向きや肌に感じる湿度、空気のにおい、そうした五感のすべてを働かせて今日は雲が出るだろうと予想。だからフレーミングは大きく雄大に。構図が決まったらそれに見合った露光時間を決めなければなりません。実は日の出からどれくらい時間が経過したら太陽がどの位置に来ているかを正確に予想するのが一番困難な作業です。ここは経験をもとに勘を働かせるしかありません。次いでヘッドライトの下で電卓を叩き相反則不軌の程度を考慮しつつ、レンズに装着すべきNDフィルターの種類と枚数、絞り値などを算出します。これらの設定が終わった頃には早くも東の地平線がほんのり赤みを帯びてきました。大変です! 日の出の予定時刻は4時42分。遅くともその10分前には撮影を開始し、薄明の中から太陽が昇っていく様子を撮らねばなりません。大急ぎでカメラに遮光シートを被せ結束バンドで固定していきます。4時31分、祈るような気持ちでレリーズボタンを押しました。当時の自分が持てる能力のすべてをつぎ込んで撮った渾身の1枚であります。どうぞご覧ください。

痛恨のスリーブ 


CANON EOS 1V / EF24-70mm F2.8L / Kodak Ektachrome 64T / 2004年4月

毎年この時期になると思い出されるのがこのスリーブのことです。光線漏れによって台無しになってしまった撮り直しのきかない2枚。使い古したフィルムカメラではヒンジ部のモルトの劣化によって光線漏れを生じることがあるそうですが、ぼくが EOS 1V を新品購入したのは1か月前のことでしたから、モルトの劣化が原因であるはずがありません。キヤノンに原因調査を依頼しましたが「はっきりした原因は不明」とのことでした。
 
このことがあってから ↓ のようにカメラを丸ごと黒の遮光シートで包み込んで撮影するように工夫しました。太陽が何分後にどこまで上昇するかをイメージし、そのイメージした光跡に見合った構図をセットし終えたら、ピントリングとズームリングが動かないようにガムテープで固定し、その上から遮光シートを被せ、結束バンドを用いてレンズ鏡筒に固定します。さらに下方からのわずかな光線侵入をも遮断すべく、運台の底部で首を絞めるようにしてシートを締め付け、シートの端が風でバタつかないようにレリーズケーブル共々三脚に固定します。
 


すべてのセットを終え、ひと度レリーズを切ったらもう一切の手出しは無用。プログラムした露光時間(数十分~数時間)後にシャッターが戻るのをただじっと待つのみです。10年前はこんなことばかりやってました。医者を辞めて写真家になろうと本気で思っていた頃のこと。今ではもうそんな気概もすっかりなくなってしまいましたが.....

棄て地 


LEICA M8.2 / SWH 15mm F4.5 / 石狩

みよ福 


LEICA M9-P / SUMMILUX-M 35mm 球面 / 小樽で一番安くて一番うまい寿司屋だと思います

箱 根 


NIKON D3s / Nikkor 24-120mm F4 VR / PRO SOFTON-A Filter / 2012年4月

靖 国 





NIKON D3s / Nikkor 24-120mm F4 VR / 2012年4月

影絵の世界 


LEICA M8.2 / M-ROKKOR 90mm F4 / 室蘭市上空

Nikon D3s 


NIKON D3s / Nikkor 24-120mm F4 VR

かつての自分の職場(某大学附属病院救急部)には当時日本で最高のデジタル一眼レフカメラ Nikon D1 が置いてあった。多発外傷や重症傷害事件などで日々搬送されてくる患者の記録写真を撮るためのものである。ぼくはもっぱら緊急手術に忙殺される毎日を送り、D1 には何の興味もなかったが、「3月のルフラン」で触れたような経緯で写真を趣味とするようになった或る日、自分の Canon EOS D60(APS-C、630万画素、CMOS)と D1(APS-C、266万画素、CCD)の撮り比べをやってみたことがある。2倍以上の画素数を誇る最新型の D60 が圧勝するに違いないと信じて疑わなかったが、結果を見て愕然とした。D1 で撮った写真のほうが圧倒的に素晴らしかったのである。

画像の解像度を比較すると、高画素の D60 のほうが当然上であったし、暗所撮影でのノイズも D60 のほうが少ない印象を受けた。ノイズ処理における CMOS の優位性をこのとき実感した次第であるが、しかしそうした局所所見の結果とは裏腹に、モニター画面にポンと出てくる画像を見た瞬間の印象はまるで違うものだった。空気感が違うというか、雰囲気が違うというか....

その違いはどこから来るものなんだろうか。種々の要因が考えられたが、最も決定的と思われたのはやはり画素ピッチの違いだ。イメージセンサーの面積が同じで画素数が多くなれば、1画素あたりの面積は小さくなる。100坪の土地を3つに分けて家を3軒建てるのと、1軒だけポンと建てるのとではまるでゆとりが違う。そのゆとりの差はおそらく絶対的なもので、如何に住宅技術が進歩して快適・ハイテクな住宅商品が登場したとしても埋めがたいものであろう。そのことに気づいて以来、ぼくは「高画素数=高画質」というメーカーの宣伝文句やこの業界に寄生するプロもどきのヨイショ記事は必ずしも正しくないと考えるようになった。

まさにこの点こそが「2年遅れ #3」の記事で言及した、D3s が D4 に勝ると思われる「ある特別な価値」であった。Nikon D3s の画素数はフルサイズ・イメージセンサーとしては最小の 1,210万画素である。APS-Cセンサー(フルサイズの 40%前後の面積)ですら今や普通に 1,500万画素以上もある時代だ。D3s のようなゆとりの画素ピッチをもったカメラはもう二度と出てこないであろう。このカメラの良さは「なんにもないところ」を撮ってみるとよくわかる。ぼくは空や雲が好きでよく撮るが、D3s で撮った空の伸びやかさは、さしもの M9 ですら及びもつかないのである。末永く大切に使っていきたいと思っている。



NIKON D3s / Nikkor 70-200mm F4 VR

蒼 氷 #3 


NIKON D3s / Nikkor 70-200mm F4 VR

蒼 氷 #2 


NIKON D3s / Nikkor 70-200mm F4 VR

蒼 氷 #1 


NIKON D3s / Nikkor 70-200mm F4 VR / 春まだ遠き朱鞠内湖にて