旅の途中

トラベラー三脚 


LEICA M9-P / SUMMILUX-M 50mm ASPH

先頃、キヤノンが 5060万画素の EOS 5Ds を発売した。画素数競争でニコンとソニーにずっとやられっ放しだったキヤノンがこれで大きく溜飲を下げた形になったが、でも、そう遠くない将来にソニーが 7000万画素機を出してくるだろう。メーカー間で繰り広げられるこの際限のない高画素競争に辟易しているのは決して自分だけではないはずだ。一方、昨今は高感度競争も花盛りである。なんでもニコンの次期 D5 は常用感度が ISO 102,400、拡張感度は 409,600 になると噂されている。途方もないスペックである。その性能ならば闇夜にレンズを向けても手持ちで昼間のように撮れることだろう。ユーザーの声も今や画素数より高感度性能の向上を要望する声が圧倒的に多いようだ。「もう高感度競争はうんざりだ」という風潮が生まれるまで、あと数年はこの路線が続くのではないかと予想される。

でもね..... とぼくは思うのである。高感度性能を良くするとはつまりノイズを軽減することであり、それは取りも直さず画質の平坦化、極言すれば塗り絵化を招くことに他ならない。「撮れないより撮れたほうがいいでしょう?」たしかに、それはそのとおり。手持ちで撮れる機動性や利便性は計り知れない。その点は理解しつつも、画質にこだわりを持つ自分としては、必要とあらば三脚を立ててしっかり撮りたい。そういう道を選ぶことにした。GITZO のトラベラー三脚1型 GK1580TQR5。縮長35cm、重量 1160g の小型軽量モデルである。旅の写真を生涯のテーマにしている自分としては、この三脚を常に携行することに決めたのである。高感度容認派の方々にはお嗤いあれ。

山の中の小さいの 


NIKON D3s / Nikkor 70-200mm F4 VR

咆哮・爆裂火口 


CANON EOS 5D / EF70-200mm F2.8L / 美瑛岳

時間と傾斜 


LEICA M9-P / SUMMILUX-M 50mm ASPH / F16 / ISO80 / Bulb 45s / AWB / ND16
皆さんには嗤われるかも知れませんが、親父が墓を建ててくれたことが本当に嬉しくて、しかもそこはとてもとても居心地の良さそうな感じの墓なので、今のうちにちょっと中を覗いておきたいなぁ、なんて思っているほどです。いずれは自分もその一点に向かって収束していくであろう、時の流れと墓穴への傾斜を表現してみました。決して撮影技術を衒うつもりはありませんが、この写真は多重露光でもコラージュでもなく、ただ一度のシャッターで撮ったものです。

墓のこと 


LEICA M-E / SUMMILUX-M 35mm 球面
八十を過ぎても親父の遊び好きは一向に衰えを知らず、毎日毎晩、遊ぶことしか考えていない。そう遠くない将来に必ず死ぬのだから、もういい加減、自分の墓くらい自分で用意しておいてほしい。そのようにずっと要望し続けてきて、この度、とうとう親父が墓を建てた。そこは願ってもない美しい丘の上の霊園で、大雪山から十勝岳連峰を一望できる素晴らしいところなのである。その墓になら自分もいつか喜んで入りたいと思う。



LEICA M9-P / SUMMILUX-M 50mm ASPH
で、墓の前で待ち合わせをして、みんなで記念撮影をして、それから親父の快挙?を記念して旭川市内のホテルで一席設けた。これで親父にはいつ逝ってもらっても大丈夫だから、本当に良かった、笑。それにしても、その霊園は本来、規約上、親父が建てられるはずなど絶対にないところであるのに、斯々然々の裏技を駆使し、ほとんどゴリ押し状態で、書類申請をしてからわずか1週間で希望の区画をゲットすると同時に墓石を建ててしまったのだから、自分の親ながら凄いというか、呆れて物が言えないというか、始末に負えないというか、なんともはや(汗) とにかく、深夜に家を出て、親父と墓で待ち合わせするまで夜通し駆け続けていたのは、自分なりの喜びの表現であったのであります。

夜を駆けて #5 


LEICA M-E / SUMMILUX-M 35mm 球面 / 7時
もう夜が明けてしまったのでこのタイトルもどうかと思ったんですが、一応キリのいい#5でこのシリーズをやめておこうと思います。それから美瑛の丘や青い池などもたくさん撮ったのですが、一応全部ボツにしておこうと思います。親父との待ち合わせまであと3時間。この展望台でちょっと仮眠するかどうか思案しながら撮った1枚です。

夜を駆けて #4 


LEICA M9-P / SUMMILUX-M 50mm ASPH
水田に映る朝焼けと山並みを「このように」撮っていましたが、どうも面白味に欠けると感じ、ちょっと場所を移動して電柱と電線をフレーミングしてみました。自分的にはこっちのほうが気に入ってます。



LEICA M9-P / SUMMILUX-M 50mm ASPH
期待していたほどドラマチックな夜明けにはなりませんでしたが、この時間でしか味わうことのできない特別な空気を呼吸することが出来て大満足。寿命が1年くらい延びたような気がします。

夜を駆けて #3 


LEICA M9-P / SUMMILUX-M 50mm ASPH / 午前4時
現場では結構感動しながら撮ってたんですけどね、こうして「画像」として見ると、今ひとつというか..... ぜんぜん駄目なんだなぁ.....



D3sで真面目に撮った写真は.......... 内緒です。



一晩中ぼくに付き合ってくれて、一番いいときに眠ってしまった可愛い女房。

夜を駆けて #2 


LEICA M9-P / SUMMILUX-M 50mm ASPH
星々の瞬きが徐々に薄らいで、やがて見えなくなる頃にダム湖を通過した。この静謐な空気の1/10でも表現できたらと思う。
 
 

LEICA M9-P / SUMMILUX-M 50mm ASPH
でもそれは到底叶わぬことと知っている。理由は言うまい。ダム湖を抜け、山峡を抜けて、再び田んぼ道へと向かう。



LEICA M-E / SUMMILUX-M 35mm 球面 / 3時50分、用水路沿いの砂利道を徐行中

夜を駆けて #1 


たまには気合いを入れて夜通し撮るつもりで、午前1時に家を出た。久しぶりにカエルの大合唱を聞いた。
 
 

近くに停めた車の中から家内がこちらを見ている。ぼくのやること為すこと全てを知っておきたいらしい。う~ん.....
 
 

LEICA M-E / SUMMILUX-M 35mm 球面 / 三脚使用 / 只今午前2時40分也