旅の途中

美しい窓 


あれはたしか「マルテの手記」の一節だったと思うが、20世紀初頭のパリに移り住んだ孤独な青年が、突如としてこう叫ぶのである。







街を美しく! 生活を美しく!



ベルンの美しい窓々を撮り歩くうちに、30年以上も前に読んだ悲しい小説の断片が不意に思い出されたのであった。



そうして、一番気に入った窓の前を、ベルン滞在中に何度か行きつ戻りつして歩いてみた。



Canon 5D Mark lll / SIGMA 24-105mm F4 Art
歩き疲れると、郊外の宿舎に戻り、午睡を楽しんだりした。この街で暮らすように過ごしてみたかったのである。