旅の途中

親切な人々 


ベルンの人達はみんな親切だ。例えば、ちょっと立ち止まって地図を見ていたりすると、すぐに "May I help you?" と声を掛けてくれる。ぼくは別に困っていたわけではないけれど、せっかくおじさんが気を利かせて声を掛けてくれたので、道に迷ったふりをして地図の適当な1ヵ所を指差し、「ここに行きたいのですが」と言ってみる。



するとおじさんは、どれどれという感じで地図を覗き込んだが、急に申し訳なさそうな顔をして "I'm sorry, but I can't read japanese." といった。そりゃあそうですわな。日本語の地図を見せたぼくが悪かった。自分の間抜けさ加減に気づいて頭を掻くと、おじさんもその連れのおばさん達もみんな笑った。



で、ぼくは指差した建物の名前をドイツ語風の発音で言ってみると、「ああ、そこならこう行ってああ行って、突き当りを右に行って、それから、ええと、どうだったっけ?」 するとおばさん1号が出てきて「大きな通りに出たら左に行って、しばらく真っすぐ行くとスーパーがありますから、ええと…」 そこへおばさん2号が割り込んできて「そこまで行ったらまた誰かに聞いてみたほうがいいわよ」 「そうね、また誰かに聞けばいいですわ。でもスーパーが見えたら、もうすぐですわよ」とか何とか、みんなでワイワイ言いながら一生懸命に教えてくれた。



ぼくらは本当は中央駅のほうに行きたかったのだが、咄嗟に指差したその建物は反対方向にあった。おじさんとおばさん達はみんなニコニコしてこちらを見ているので、ぼくらは何度も何度も会釈をしながら、仕方なく教えてもらった方向へと歩き始めた。まいったずら(笑)



Canon 5D Mark lll / SIGMA 24-105mm F4 Art
行き交う人達も気軽に "Hello♪" と声を掛けてくれる。こんなに人柄の良い都市はウィーン以外では見たことがない。ますますこの街が好きになった。