旅の途中

ツェルマットの猫 


Canon 5D Mark lll / SIGMA 24-105mm F4 Art
ここツェルマットでは、穀物庫がネズミに荒らされるのを防ぐために「ネズミ返し」という建築技法が古くから伝えられているそうだ。



床と石柱の間に円盤状の石を置いて、ネズミが這い上がれないように工夫されている。



そしてそこに猫がいれば完璧だ。この猫と何とか仲良しになろうと、猫の鳴き真似をしたり、昔覚えた猫語をしゃべったりしていると.....



隣の倉庫から トン・トン・トン と軽妙な音を立ててこの子が降りてきた。



そして一心にぼくを見つめるではないか。この目は.....  まさか君は.....  


はるちゃんの生まれ変わりかい!?  はるちゃんなのかい?


たいていぼくは初対面の猫に嫌われるのだが、この子はまったく違った。
撫でてあげると、ゴロゴロいう声や身のよじり方まではるちゃんにそっくりだ。
我を忘れて猫っかわいがりに可愛がりまくったよ。




しばらくして、さあ、もう行かなければならないから、この辺でお別れだよと言うと、ちょっと悲しげな目になった。



そして、ゆっくり離れていくと、こんな顔をして見送ってくれて.....  本当に後ろ髪を引かれるような思いだった。