旅の途中

X-Pro2 は JPEG 撮って出しで OK? 


FUJIFILM X-Pro2 / XF10-24mm F4 / 2016年5月
これはカメラのデフォルト設定(画質:JPEGラージファイン、フィルムシミュレーション:スタンダード、ダイナミックレンジ:100%、シャープネス・ハイライトトーン・シャドートーン:いずれも標準)で撮影したオリジナル JPEG を単純にリサイズしたものです。FUJIFILM Xシリーズはフィルムメーカーならではの独自の画作りがなされているので、「フジのカメラは JPEG で撮らなきゃ意味がない」とおっしゃる方々もたくさんいらっしゃるし、メーカーの広報の方も「うちは JPEG の画質に自信を持ってますから、是非 JPEG で撮ってください」とおっしゃっていました。このことについてですが、以前から気になっていたことがあるので、ちょっと書いてみようと思います。



これは JPEG と同時に記録した RAWファイルを SILKYPIX Pro7 で現像したものです。パッと見は JPEG とほとんど変わりませんが、暗部のトーンがやや改善しているのがお分かりいただけるでしょうか。しかし、そんな些末な違いはどうでもよくて、大きな違いは別のところにあります。以下をご覧ください。



これはオリジナル JPEG の中央部の切り出しです。クリックすると等倍画像がご覧いただけます。



こちらは RAWファイルを現像したものです。クリックして等倍画像を比較してみてください。解像感が明らかに違うのがお分かりいただけるかと思います。X-Pro2 のイメージセンサーが捉えた生の光情報はこのように十分解像しているのに、JPEG では何ゆえに解像度の低い画作りになっているのか、ちょっと理解しづらいところがありますが、いずれにせよ、この両者の違いは決定的だと思います。JPEG で潰れてしまったディテールはもう救いようがないのですから。

それだったら最初からシャープネスの設定を上げて撮ればいい、とおっしゃる方もいるでしょう。ごもっともです。でも、その設定で人物を撮ったらどうなるでしょうか? 例えばうちの家内を撮ったりしたら、それはもう、シミ、そばかす、無数のシワなどがくっきり描出されて大変なことになってしまいます。JPEG スタンダードの画があえて解像感を下げる方向で調整されている理由は案外その辺りにあるのかもしれません。「それならば撮影シーン毎に設定を変えればいいだけでしょう? 風景を撮るときはシャープネス強め、ポートレートを撮るときはシャープネス弱めという具合に」と突っ込まれそうですが、でも、それが旅先だったらどういうことになるでしょうか。

例えば素晴らしい建物があって、それをキリリと撮りたいと。で、シャープネス強めにセットして撮ります。次にその素晴らしい建物の前に家内を立たせて記念撮影をします。シャープネスは必ず弱めにセットしなければなりません。それから 10 歩も歩かないうちにまた素敵な被写体がありました。設定をシャープネス強めに戻してと。あれ? 家内はどこだ? あっ、ショーウィンドーをのぞき込んでる。ははあ、あのハンドバックに興味があるんだな。面白いから記念に1枚撮っておこう。カシャ。あ、しまった、シャープネス強めのままだった。設定を変えて撮り直さなければ....  はっきり言って、旅先でこんな煩わしいことを一々やってられません。ですからぼくは断然 RAW で撮影したいと考えています。RAW で撮ってさえおけば、シャープネスの調整は自在に効くわけですから。

自分が書きたかったのはこの程度のことでして、写真ツウの方にはちょっと初歩的過ぎる話だったかも知れませんね。どうもお粗末様でした。ところで、前回の記事を掲載してからというもの、「X-Pro2 の旅写真、楽しみにしてまっせ~!」みたいなメッセージが各方面から届いてタジタジになってます。まだ買うと決めたわけではないんですが。う~~、困った~(^^;